α7のUV/IRカットフィルタを外す話。
しばらくブログに書かないうちに、α7のUV/IRカットフィルタが外れていました。
α7を分解しました
こんなかんじで。
イメージセンサ上の黒い枠に入っているのが紫外線(UV)・赤外線(IR)カットフィルタです。これを取り外して再度組み立てです。
最近は海外サイトをめぐると分解方法を事細かに教えてくれるページがあるので、分解できなくて困るってことはほとんどありません。
…と言いたいところですが、その解説ページにも意外と抜けがあったりして、結局はやってみないと分からない部分が多いです。
今回は幸い、フレキケーブルを引き千切ることなく組み立てまで終わらせることができました。ラッキー。8万のカメラがタダの電子基板の塊にならなくてよかったです。
ついでに電子接点も削り取りました。内面反射防止用の植毛紙を張っているのでぱっと見普通ですが、マウント内側が広くなったおかげでContax Biogonのレンズガードが干渉しなくなり使いやすくなりました。
当然レンズとの通信ができなくなります。ただ一本もEマウントネイティブレンズを持っていないので、現状実害はないです。
赤外線写真を撮る
赤外線写真の処理プロセスとかは以前の記事でご紹介しておりますので、こちらをご参照ください。
そういうわけで、ふらりと丹波・若狭方面で撮った写真をどうぞ。
レンズはContax GシリーズのBiogon 21mm/4とBiogon 28mm/4です。フィルターは富士フイルムのSC-70。
Biogonならではの歪みの少なさと、中央部の解像度の高さは赤外写真でも健在ですね。一方、弱点の周辺部の色被りもちゃんと出てしまうのが面白いところ。
今まではAPS-C機を使っていたので、Biogon 21mmは準広角31mm程度の画角にしかならず、少し迫力に欠ける印象がありました。これからはα7で広角の世界を満喫できますね。
ところで、赤外光で撮影すると葉っぱが白く写るのは有名ですが、海藻もちゃんと白くなるのですね。当たり前か。海の深さを感じさせるような、不思議な色味になっています。
天体写真を撮る
ところでD810Aってご存知ですか。
ニコンの一眼レフカメラD810を天体写真用にカスタムしたものです。
このカメラ、通常のD810と何が違うかというと
光学フィルター(赤外線カット)の透過特性を天体撮影用に変更したD810Aは、一般的なデジタル一眼レフカメラでは淡くしか写せないHα線の波長で光る星雲を、期待どおりに赤く写せます。
ということらしいんです。つまり、通常UV/IRカットフィルタでカットされちゃうHα線が写るようなフィルタに変更してますよ、と。
ということは、今回バラバラしてUV/IRカットフィルタを取り除いたα7でも、同じようにHα線は写るはず。
ということで撮影してきました。
Sony ILCE-7 + NewFD300mm/2.8 + Kenko SkymemoS,
60sec, f/2.8, ISO2000, 16枚コンポジット, ノータッチガイド
なかなかいい感じだと思いません?しっかりとHα線の赤い光が写っています。
ちなみに、たまたま同じ星雲をD810Aで撮影したサンプルが公式HPにもあります。ブログに埋め込むと自分の写真が相対的に悪く見えるので、気になる人は公式HPから探して比べてください。
天体写真に関しては機材が残念なこともあって、なかなか高品質の写真を得るのが難しいですが今後工夫していきたいですね。せっかく田舎に住んでるんだし。とりあえずポタ赤から卒業しなければ、とは思ってます。
まとめ
α7のUV/IRカットフィルタを外すことで、赤外写真だけでなく、天体写真まで撮れるようになり一石二鳥だということをご紹介しました。
さぁみんなもLet's分解!!